増配!増配!また増配!三菱&日立のDNA、”三菱HCC”

高配当株の中でも人気の高い三菱HCCを8つの要素を用いて調査していきます。
着目する「8つの要素」とは?
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配当利回り
株式の購入金額に対して年間で受け取ることのできる配当金を表す数値 - 増配回数・減配回数
増配とは前年と比較して配当金が増えることであり、減配とは前年と比較して配当金が減ること - 売上高
企業が商品やサービスを提供して得られる売上合計金額 - EPS
1株あたり純利益 - 営業利益率
本業がどれくらい効率的に利益を出しているのか知るための指標 - 自己資本比率
企業の持つ総資本のうち純資産が占める割合 - 営業活動CF
本業による収入と支出の差額 - 現金等
現金や換金性の高い資産をどれだけ持っているのかを表す指標
※本記事のデータは、IR BANKを参照しております。
三菱HCCの評価
まずは三菱HCCの評価です!
三菱HCCは、総合8点で「購入を見送り」と評価しました。
三菱HCCは「10年連続増配」「恐慌時にも増配」「売上の安定性」「営業利益率の高さ」などが魅力的です。懸念点としては「営業CF赤字」「現金等の増減が激しい」「EPSが過去最高を更新できていない」「自己資本比率30%以下」ということがあげられます。
自己資本比率と現金等に関しては投資判断にマイナスの影響を与えない可能性があります。
自己資本比率が低いことにはビジネスモデルが関係しています。自己資本比率以外の観点から倒産リスクを判断し、倒産の可能性が低いのであれば問題ありません。
現金等に関しても経営方針によっては問題ないと言えます。企業が現金等を保有する目的は将来のリスクに備えること、投資に利用することなどです。すでにリスクに対して十分な金額の備えがあり、積極的な投資を実施するために現金等を活用しているのであれば、投資判断にマイナスの影響を与えないと考えています。
配当利回り
配当利回りとは、株式の購入金額に対して年間で受け取ることのできる配当金を表す数値であり、「配当利回り=年間配当金/株式購入金額*100」という式で表されます。
2023年2月1日時点、三菱HCCの予想配当利回りは、約4.73%です。
※2023年予想配当金額31円、2023年2月3日終値656円で計算しました。
高配当株の基準とされる税引前配当利回り3.75%(税引後配当利回り3.00%)を上回る水準です。
配当利回り4.73%は100万円を投資していれば、税引前で約47,300円の配当金を得られる計算になります。
StockPandaでは基本的に税引前配当利回り3.75%(税引後配当利回り3.00%)を目安に投資判断をしており、三菱HCCの配当利回りは十分に基準を満たしており「○」の評価です。
増配回数・減配回数
増配とは前年と比較して配当金が増えることであり、減配とは前年と比較して配当金が減ることを指します。
具体的な三菱HCCの2012年から2022年の配当金推移はグラフのようになっています。
増配・減配の評価
POINT!
総合評価:◎
(10年間での減配実績なし:◎ / 恐慌時の安定配当実績:◎)
2012年以降10年連続増配中で2023年は2022年から増配して1株あたり31円の配当を予想しています。2012年と2023年の配当金を比較すると4.67倍に成長しています。
投資の判断基準の1つである「10年間減配なし」に関しては◎と評価します。10年連続で増配をしており、今後も増配を期待できる銘柄です。
もう1つの指標である「恐慌時の安定配当実績」に関しても◎と評価します。リーマンショック時の2009年2010年も連続増配を実施しています。(参照:配当金チェッカー)
10年連続増配と恐慌時も安定配当を実施しているだけで購入したくなりますが、他の指標についても調査を進めていきます!
売上高
売上高とは、企業が商品やサービスを提供して得られる売上合計金額です。営業収益や収益などの呼ばれ方をしている場合もありますが、それらは全て売上高のことを指します。
三菱HCCの2012年から2022年の売上高推移はグラフのようになっています。
売上高の評価
POINT!
総合評価:○
(売上高の安定性:○ / 売上高の成長性:○)
売上高は増加8回、減少2回で2012年と2022年の売上高を比較すると約2.46倍に成長しています。
投資判断基準である「売上の安定性」に関しては○と評価します。2013年は前年比-2.78%、2019年は前年比-1.15%と10%超の減少はありません。また、2年連続の減少もないため○と評価しました。もう1つの投資判断基準「売上の成長性」に関しても○と評価します。10年で売上は約2.46倍に成長しており、年平均5%成長の基準を満たしています。
2022年に前年比+86.3%の大幅増があるため、売上が順調に成長しているように見えますが、2012年と2021年を比較すると約1.31倍の成長に留まっていることは知っておく必要があります。
EPS
EPSとは、1株あたり純利益のことを指しており、「当期純利益/発行済株式数」という式で表されます。EPSが右肩上がりであれば、それだけでも会社経営としては100点だと言われることもある重要指標です。
※当期純利益とは、企業が1年間をとしてあげた収益から人件費や販管費、税金など全ての費用を差し引いた利益のことです。
三菱HCCの2012年から2022年のEPS推移はグラフのようになっています。
EPSの評価
POINT!
EPSの成長性:×
EPSは増加8回、減少2回で2012年と2022年で比較すると約1.79倍に成長しています。
投資判断の基準である「EPSの成長性」に関しては×と評価します。2年連続での減少はありませんが、2020年に記録した過去最高を更新できていないことが理由です。2020年までは右肩上がりで推移していましたが、2021年には前年比-20%以上の大幅減少を記録しています。2023年予想EPSも2020年を上回れない予想となっており、成長性はないと判断しました。
営業利益率
営業利益率は、本業がどれくらい効率的に利益を出しているのか知るための指標であり、「営業利益/売上」という式で示すことができます。
※営業利益は、売上から売上原価や販管費などを差し引いた金額です。
三菱HCCの2012年から2022年の営業利益率推移はグラフのようになっています。
営業利益率の評価
POINT!
総合評価:△
(営業利益率5%以上:○ / 営業利益率のトレンド:×)
投資判断基準の「営業利益率5%以上」は○と評価します。現在、営業利益率6.64%で優良企業の水準とされている営業利益率5%以上を満たしていることが理由です。10年間平均営業利益率は8.73%であり、10年間安定した営業利益率を誇っていることがわかります。
もう1つの投資判断基準である「営業利益率のトレンド」に関しては×と評価します。2012年(営業利益率7.34%)と2022年(営業利益率6.46)を比較して営業利益率が悪化していることが理由です。2017年,2018年は2年連続で悪化、2021年,2022年も2年連続で悪化するなど連続での営業利益率悪化が見てとれます。
営業利益率のトレンドは×と評価しましたが、営業利益率5%以上の水準を満たしているため、総合では△と評価しました。
自己資本比率
自己資本比率とは、企業の持つ総資本のうち純資産が占める割合のことを指します。一般的には自己資本比率が高ければ高いほど会社が潰れにくいと考えられています。
例えば総資本100万円の企業の自己資本が100万円であれば、自己資本比率は100%です。総資本100万円の企業の自己資本が50万円、借入金額が50万円の場合は自己資本比率50%です。
三菱HCCの2012年から2022年の自己資本比率はグラフのようになっています。
自己資本比率の評価
POINT!
自己資本比率40%以上:×
自己資本比率は増加7回、減少3回で12.7%まで増加しましたが、投資判断基準である「自己資本比率40%以上」に関しては×と評価します。許容範囲の自己資本比率30%を下回ることが理由です。
営業活動CF(営業キャッシュフロー)
営業活動CFとは、本業による収入と支出の差額を指す。投資CFや財務CFを含まないため、本業で利益が出ているのかを確認することができます。
三菱HCCの2012年から2022年の営業CF推移グラフのようになっています。
営業CFの評価
POINT!
総合評価:×
(毎年黒字:× / 長期的に増加:×)
投資判断基準である「毎年黒字」に関しては×と評価します。2012年~2022年の内、赤字が8年と本業ではあまり利益が出ていないことがわかります。
もう1つの投資判断基準である「長期的に増加」に関しても×と判断します。増加4回、減少6回で2012年と2023年を比較すると約2.23倍に成長していますが、2019年,2020年に2年連続での減少を記録していることが理由です。
現金等
現金等とは、現金や換金性の高い資産をどれだけ持っているのかを表す指標です。現金等が前年度と比較して増加していれば、経営状態が良いと判断できます。
三菱HCCの2012年から2022年の現金等推移はグラフのようになっています。
現金等の評価
POINT!
安定して増加:×
投資判断基準である「現金等が安定して増加」に関しては×と評価します。増加7回、減少3回で現金等保有額は10.04倍に成長しましたが、2015年(前年比-14.7%),2017年(前年比-14.2%),2021年(前年比-37.2%)に10%超の大幅な減少を記録したことが理由です。
2020年(前年比+144.3%),2022年(前年比+81.7%)は大幅な増加を記録しており、安定して増加というよりは増やせる時に大きく増やし、使う時にも大きく使う印象です。
まとめ
今回の三菱HCCは、
- 配当利回り:4.73%
- 増配回数・減配回数:◎
- 売上高:○
- EPS:×
- 営業利益率:△
- 自己資本比率:×
- 営業活動CF:×
- 現金等:×
という結果です。
三菱HCCは、総合8点で「購入を見送り」と評価しました。
三菱HCCは「10年連続増配」「恐慌時にも増配」「売上の安定性」「営業利益率の高さ」などが魅力的です。懸念点としては「営業CF赤字」「現金等の増減が激しい」「EPSが過去最高を更新できていない」「自己資本比率30%以下」ということがあげられます。
自己資本比率と現金等に関しては投資判断にマイナスの影響を与えない可能性があります。
自己資本比率が低いことにはビジネスモデルが関係しています。自己資本比率以外の観点から倒産リスクを判断し、倒産の可能性が低いのであれば問題ありません。
現金等に関しても経営方針によっては問題ないと言えます。企業が現金等を保有する目的は将来のリスクに備えること、投資に利用することなどです。すでにリスクに対して十分な金額の備えがあり、積極的な投資を実施するために現金等を活用しているのであれば、投資判断にマイナスの影響を与えないと考えています。
リースのビジネスモデルでは自己資本比率が低くなります。調達した資金で物品を購入し、物品を貸し出すことで収益を上げるため、多額の資金を調達することになることが理由です。