創立100周年超!5大商社最高の配当利回り!? “住友商事”

本日は、高配当株の中でも人気の高い住友商事について8つの要素を用いて調査していきます。
※本記事は作者の頭の整理ならびに情報提供を目的としており、投資を推奨する意図はございません。投資判断はご自身でお願いいたします。
※本記事のデータは、IR BANKを参照しております。
着目する「8つの要素」とは?
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配当利回り
株式の購入金額に対して年間で受け取ることのできる配当金を表す数値 - 増配回数・減配回数
増配とは前年と比較して配当金が増えることであり、減配とは前年と比較して配当金が減ること - 売上高
企業が商品やサービスを提供して得られる売上合計金額 - EPS
1株あたり純利益 - 営業利益率
本業がどれくらい効率的に利益を出しているのか知るための指標 - 自己資本比率
企業の持つ総資本のうち純資産が占める割合 - 営業活動CF
本業による収入と支出の差額 - 現金等
現金や換金性の高い資産をどれだけ持っているのかを表す指標
住友商事の評価
まずは住友商事の評価!
住友商事は、総合2点で「購入を見送り」。
住友商事の不安材料として、「リーマンショック時に連続減配+2021年に減配」「売上高の不安定さ」「EPS3年連続減少かつ赤字転落あり」「営業利益率マイナスを記録」「現金等が10年間で減少」などがあります。
もし投資を検討するのであれば、「商社である以上、景気や為替によって売上やEPSに大幅な影響が出ることはある程度仕方ない」と割り切ることが必要です。
今回の点数ですが、商社のビジネスモデルとパンダの判断基準が合わなかった可能性があります。
商社株は景気敏感株であり増減があることは当たり前ですが、パンダの判断指標は安定性を求めており、景気敏感株との相性の悪さは否めません。今後、判断基準の見直しを予定しており、三菱商事の株については再度評価する必要性を感じています。
配当利回り
配当利回りとは、株式の購入金額に対して年間で受け取ることのできる配当金を表す数値であり、「配当利回り=年間配当金/株式購入金額*100」という式で表されます。
2022年12月1日時点、住友商事の予想配当利回りは、約5.09%です。
※2023年予想配当金額115円、2022年12月1日終値2,258円で計算しています。
高配当株の基準とされる税引前配当利回り3.75%(税引後配当利回り3.00%)を上回る水準です。
配当利回り5.09%は100万円を投資していれば、税引前で約50,900円の配当金を得られる計算になります。
StockPandaでは基本的に税引前配当利回り3.75%(税引後配当利回り3.00%)を目安に投資判断をしており、住友商事の配当利回りは十分に基準を満たしています。
増配回数・減配回数
増配とは前年と比較して配当金が増えることであり、減配とは前年と比較して配当金が減ることを指します。
数値から読み取る増配・減配
10年間で増配回数6回、減配2回
具体的な住友商事の2012年から2022年の配当金推移はグラフのようになっています。
2012年~2022年の10年間で増配回数6回、減配2回です。2023年は2022年から増配して1株あたり115円の配当を予想しています。2012年と2023年の配当金を比較すると2.20倍に成長しそうです。
2012年50円の配当金が2013年は46円に減配し、50円を上回ったのは2018年の62円が初めてです。2020年80円の配当金が2021年は70円に減配も2022年は110円へ増配し最高を更新しました。
増配・減配の評価
POINT!
総合評価:×
(10年間での減配実績なし:× / 恐慌時の安定配当実績:×)
投資の判断基準の1つである「10年間減配なし」に関しては×と評価します。過去10年間で2度減配があり、2021年にも減配を実施していることから今後も減配リスクがあると判断しました。
もう1つの指標である「恐慌時の安定配当実績」に関しても×と評価します。2009年2010年と2年連続で減配を実施しており、安定配当を実施しているとは言えません。(参照:配当金チェッカー)
売上高
売上高とは、企業が商品やサービスを提供して得られる売上合計金額です。営業収益や収益などの呼ばれ方をしている場合もあるが、それらは全て売上高のことを指します。
数値から読み取る売上高
10年間で増加6回、減少4回。
10年間で約1.69倍
住友商事の2012年から2022年の売上高推移はグラフのようになっています。
売上高は10年間で増加6回、減少4回で2012年と2022年の売上高を比較すると約1.69倍へ成長しています。
2013年は前年比7%超、2021年は前年比12%超の売上減少を記録しており、残り2回の減少は2017年(前年比0.25%)、2020年(0.75%)と小幅な減少です。売上が増加する際には常に5%以上の増加を記録しています。特に2018年は大幅な増加で前年比20%超を記録しました。2021年を除けば右肩上がりに見える実績です。
売上高の評価
POINT!
総合評価:×
(売上高の安定性:× / 売上高の成長性:△)
投資判断基準である「売上の安定性」に関しては×と評価します。2013年に前年比5%超、2021年に前年比10%超の減少を記録していることが理由です。
もう1つの投資判断基準「売上の成長性」に関しては△と評価します。2020年2021年と2年連続での減少はありますが、過去最高更新まで3年以上を要したことはないため△の評価です。
EPS
EPSとは、1株あたり純利益のことを指しており、「当期純利益/発行済株式数」という式で表されます。EPSが右肩上がりであれば、それだけでも会社経営としては100点だと言われることもある重要指標です。※当期純利益とは、企業が1年間をとしてあげた収益から人件費や販管費、税金など全ての費用を差し引いた利益のことです。
数値から読み取るEPS
10年間で増加5回、減少5回。
10年間でEPSは約1.85倍に成長。
住友商事の2012年から2022年のEPS推移はグラフのようになっています。
EPSは10年間で5回、減少5回で2012年と2022年で比較すると約1.85倍に成長しました。
2013年~2015年は3年連続で減少しており、2015年はEPSが赤字に転落しています。2020年2021年も2年連続で減少、2021年には再び赤字転落を記録しています。2022年は10年間で最高を記録しており、2023年はさらに増加の予想です。
EPSの評価
POINT!
EPSの成長性:×
投資判断の基準である「EPSの成長性」に関しては×と評価します。過去10年間で減少5回、赤字が2回あることに加えて、3年連続での減少も記録しており成長性があるとは言えません。
営業利益率
営業利益率は、本業がどれくらい効率的に利益を出しているのか知るための指標であり、「営業利益/売上」という式で示すことができます。※営業利益は、売上から売上原価や販管費などを差し引いた金額です。
数値から見る営業利益率
POINT!
2015年は営業利益率がマイナス
10年間の平均は約3.49%
住友商事の2013年から2022年の営業利益率推移はグラフのようになっています。
※2012年の営業利益率は情報なし
営業利益率は10年間で増加5回、減少4回。
2013年2014年は5%を超える高水準も2015年にはマイナスを記録しました。その後2019年まで営業利益率が5%を上回ることはありませんでした。2020年2021年は営業利益率が2年連続で悪化しましたが、2022年は5%以上の高水準です。
営業利益率の評価
POINT!
総合評価:×
(営業利益率5%以上:× / 営業利益率の成長性:×)
投資判断基準の「営業利益率5%以上」は×と評価します。2015年に赤字を記録しているため×の評価です。もう1つの投資判断基準である「営業利益率の成長性」に関しても×と評価します。過去9年間で営業利益率が4回悪化していることが理由です。
自己資本比率
自己資本比率とは、企業の持つ総資本のうち純資産が占める割合のことを指します。一般的には自己資本比率が高ければ高いほど会社が潰れにくいと考えられています。
例えば総資本100万円の企業の自己資本が100万円であれば、自己資本比率は100%です。総資本100万円の企業の自己資本が50万円、借入金額が50万円の場合は自己資本比率50%です。
数値から読み取る自己資本比率
10年間で増加7回、減少2回
23.4%~35.0%の間で推移
住友商事の2012年から2022年の自己資本比率はグラフのようになっています。
自己資本比率は10年間で増加7回、減少2回です。
2019年に10年間で最高の35%を記録しましたが、2020年には減少を記録しています。2022年の自己資本比率は33.4%です。
自己資本比率の評価
自己資本比率40%以上:△
投資判断基準である「自己資本比率40%以上」に関しては△と評価します。現在の自己資本比率が33.4%であり、40%の基準には届いていません。10年間で約10%も自己資本比率が改善されており、今後も順調に推移すれば40%を超えることもありそうです。
営業活動CF(営業キャッシュフロー)
営業活動CFとは、本業による収入と支出の差額を指す。投資CFや財務CFを含まないため、本業で利益が出ているのかを確認することができます。
数値から読み取る営業CF
10年間赤字なし
10年間で約1.02倍に成長。
住友商事の2012年から2022年の営業CF推移はグラフのようになっています。
10年連続黒字です。
10年間で営業CF増加4回、減少6回で2012年と2022年を比較すると約1.02倍に成長しています。
2016年に約6,000億円に迫る営業CFを記録しましたが、その後は2019年まで営業CFが減少しています。2020年2021年は前年比で増加しましたが、2022年は前年比50%超の減少です。10年前と比較すると37億円の増加に留まっています。
営業CFの評価
POINT!
総合評価:△
(毎年黒字:◎ / 長期的に増加:×)
投資判断基準である「毎年黒字」に関しては◎と評価します。過去10年間で赤字は一度もなく本業で利益を出し続けています。もう1つの投資判断基準である「長期的に増加」に関しては×と評価します。過去10年間で6回営業利益が減少しており長期的に増加しているとは言えません。2012年と2022年を比較しても1.02倍と成長性もありません。
現金等
現金等とは、現金や換金性の高い資産をどれだけ持っているのかを表す指標です。現金等が前年度と比較して増加していれば、経営状態が良いと判断できます。
数値から読み取る現金等
10年間で増加4回、減少6回。
10年間で約0.89倍に減少。
住友商事の2012年から2022年の現金等推移はグラフのようになっています。
10年間で増加4回、減少6回です。
2015年2017年2018年2021年の4年は前年比10%以上の減少を記録しました。2014年2022年に20%超の増加を記録していますが、10年間で現金等保有額は89%に減少しています。
現金等の評価
POINT!
安定して増加:×
投資判断基準である「現金等が安定して増加」に関しては×と評価します。2012年と2022年を比較して減少していることが評価の理由です。
まとめ
今回の住友商事は、
- 配当利回り:5.09%
- 増配回数・減配回数:×
- 売上高:×
- EPS:×
- 営業利益率:×
- 自己資本比率:△
- 営業活動CF:△
- 現金等:×
という結果でした。
住友商事は、総合2点で「購入を見送り」。
住友商事の不安材料として、「リーマンショック時に連続減配+2021年に減配」「売上高の不安定さ」「EPS3年連続減少かつ赤字転落あり」「営業利益率マイナスを記録」「現金等が10年間で減少」などがあります。
もし投資を検討するのであれば、「商社である以上、景気や為替によって売上やEPSに大幅な影響が出ることはある程度仕方ない」と割り切ることが必要です。
今回の点数ですが、商社のビジネスモデルとパンダの判断基準が合わなかった可能性があります。
商社株は景気敏感株であり増減があることは当たり前ですが、パンダの判断指標は安定性を求めており、景気敏感株との相性の悪さは否めません。今後、判断基準の見直しを予定しており、三菱商事の株については再度評価する必要性を感じています。