賞与550万円!?投資家への配当も期待大!”三菱商事”

本日は、高配当株の中でも人気の高い三菱商事について8つの要素を用いて調査していきます。
着目する「8つの要素」とは?
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配当利回り
株式の購入金額に対して年間で受け取ることのできる配当金を表す数値 - 増配回数・減配回数
増配とは前年と比較して配当金が増えることであり、減配とは前年と比較して配当金が減ること - 売上高
企業が商品やサービスを提供して得られる売上合計金額 - EPS
1株あたり純利益 - 営業利益率
本業がどれくらい効率的に利益を出しているのか知るための指標 - 自己資本比率
企業の持つ総資本のうち純資産が占める割合 - 営業活動CF
本業による収入と支出の差額 - 現金等
現金や換金性の高い資産をどれだけ持っているのかを表す指標
※本記事のデータは、IR BANKを参照しております。
※本記事は作者の頭の整理ならびに情報提供を目的としており、投資を推奨する意図はございません。投資判断はご自身でお願いいたします。
三菱商事の評価
まずは三菱商事の評価!
三菱商事は、総合2点で「購入を見送り」と評価します。
三菱商事の不安材料として「配当利回りが基準未満」「10年間で減配あり」「売上高の安定性・成長性」「営業利益率の不安定さ」などがあります。投資を検討するのであれば、「商社である以上、景気や為替によって売上やEPSに大幅な影響が出ることはある程度仕方ない」と割り切ることが必要です。
今回の点数ですが、商社のビジネスモデルとパンダの判断基準が合わなかった可能性があります。
商社株は景気敏感株であり増減があることは当たり前ですが、パンダの判断指標は安定性を求めており、景気敏感株との相性の悪さは否めません。今後、判断基準の見直しを予定しており、三菱商事の株については再度評価する必要性を感じています。
配当利回り
配当利回りとは、株式の購入金額に対して年間で受け取ることのできる配当金を表す数値であり、「配当利回り=年間配当金/株式購入金額*100」という式で表されます。
2023年1月13日時点、三菱商事の予想配当利回りは、約3.57%です。
※2023年予想配当金額155円、2022年12月1日終値4,341円で計算しています。
高配当株の基準とされる税引前配当利回り3.75%(税引後配当利回り3.00%)を下回る水準です。
配当利回り3.57%は100万円を投資していれば、税引前で約35,700円の配当金を得られる計算です。
基本的に税引前配当利回り3.75%(税引後配当利回り3.00%)を目安に投資判断をしており、三菱商事の配当利回りは基準を満たしていません。株価が4,133円を下回れば高配当株の基準である配当利回り3.75%を超えます。
増配回数・減配回数
増配とは前年と比較して配当金が増えることであり、減配とは前年と比較して配当金が減ることを指します。
数値から読み取る増配・減配
10年間で増配回数8回、減配2回。
具体的な三菱商事の2012年から2022年の配当金推移はグラフのようになっています。
2012年~2022年の10年間で増配回数8回、減配2回です。2013年には10円の減配も、翌2014年には2012年を上回る配当を実施しています。2016年には20円の減配も、翌2017年には2015年を上回る配当を実施しました。過去10年を振り返ると、減配した翌年は減配前年より金額が増加しています。
増配・減配の評価
POINT!
総合評価:×
(10年間での減配実績なし:× / 恐慌時の安定配当実績:△)
投資の判断基準の1つである「10年間減配なし」に関しては×と評価します。10年間で2回の減配があり、今後も減配の可能性ありと判断しました。もう1つの指標である「恐慌時の安定配当実績」に関しては△と評価します。リーマンショック時の2009年は前年56円→52円への減配、2010年は前年52円→38円への減配を実施しています。2年連続で減配していますが、無配ではないため△と評価しました。(配当金チェッカー:三菱商事)
売上高
売上高とは、企業が商品やサービスを提供して得られる売上合計金額です。営業収益や収益などの呼ばれ方をしている場合もあるが、それらは全て売上高のことを指します。
数値から読み取る売上高
10年間で増加6回、減少4回。
10年間で約3.11倍。
三菱商事の2012年から2022年の売上高推移はグラフのようになっています。
売上高は10年間で増加6回、減少4回です。2012年と2022年の売上高を比較すると約
3.11倍になっています。2016年2017年と連続で売上減少、2020年2021年も連続で売上減少ですが、減少率が10%を超えたのは2021年のみです。
売上高の評価
POINT!
総合評価:×
(売上高の安定性:× / 売上高の成長性:×)
投資判断基準である「売上の安定性」に関しては×と評価します。過去10年で4回の減少を記録しており、2021年には10%以上の減少を記録していることが理由です。
もう1つの投資判断基準「売上の成長性」に関しても×と評価します。10年間で売上は3.11倍となっていますが、2年連続での減少が2回あることや2015年の売上を超えるまでに4年を要しており、安定して成長しているとは言えません。
EPS
EPSとは、1株あたり純利益のことを指しており、「当期純利益/発行済株式数」という式で表されます。EPSが右肩上がりであれば、それだけでも会社経営としては100点だと言われることもある重要指標です。
※当期純利益とは、企業が1年間をとしてあげた収益から人件費や販管費、税金など全ての費用を差し引いた利益のことです。
数値から読み取るEPS
10年間で増加6回、減少4回。
10年間でEPSは約2.32倍に成長。
三菱商事の2012年から2022年のEPS推移はグラフのようになっています。
EPSは10年間で6回、減少4回です。2012年と2022年で比較すると約2.32倍に成長しています。2016年は赤字、2020年2021年は連続でEPSが減少しています。2022年には直近10年間の最高記録を大幅に更新しました。
EPSの評価
POINT!
EPSの成長性:○
投資判断の基準である「EPSの成長性」に関しては×と評価します。過去10年で減少4回に加え、2年連続での減少もあるためです。
積極的な事業投資を行うことでEPSが減少している可能性があるため、EPSの減少要因については調べる必要があります。
営業利益率
営業利益率は、本業がどれくらい効率的に利益を出しているのか知るための指標であり、「営業利益/売上」という式で示すことができます。※営業利益は、売上から売上原価や販管費などを差し引いた金額です。
数値から見る営業利益率
過去10年で最大6.6%、最低1.2%
直近10年の平均3.58%
三菱商事の2012年から2022年の営業利益率推移はグラフのようになっています。
営業利益率は10年間で増加4回、減少6回です。2012年~2016年は営業利益率5%以下であり、2017年2018年と6%台を記録するもその後5%以上の記録はありません。2012年と2022年を比較すると営業利益率は減少しています。
営業利益率の評価
POINT!
総合評価:×
(営業利益率5%以上:△ / 営業利益率の成長性:×)
投資判断基準の「営業利益率5%以上」は△と評価します。直近10年で平均5%未満であり、現時点での営業利益率が5%未満であることが理由です。もう1つの投資判断基準である「営業利益率の成長性」に関しては×と評価します。過去10年で営業利益率減少が6回あることに加え、過去最高を更新できていないため、成長性があるとは言えません。
自己資本比率
自己資本比率とは、企業の持つ総資本のうち純資産が占める割合のことを指します。一般的には自己資本比率が高ければ高いほど会社が潰れにくいと考えられています。
例えば総資本100万円の企業の自己資本が100万円であれば、自己資本比率は100%です。総資本100万円の企業の自己資本が50万円、借入金額が50万円の場合は自己資本比率50%です。
数値から読み取る自己資本比率
10年間で増加8回、減少2回。
48%~55.4%の間で推移
三菱商事の2012年から2022年の自己資本比率はグラフのようになっています。
自己資本比率は10年間で増加8回、減少2回です。
2012年~2015年は自己資本比率が上昇しました。2016年に減少するも2018年2019年と過去最高を更新しています。2020年に30%を切りましたが、2021年には30%台に回復しています。
自己資本比率の評価
POINT!
自己資本比率40%以上:△
投資判断基準である「自己資本比率40%以上」に関しては△と評価します。2020年は30%未満も1年で30%台へと回復しており、ギリギリ許容水準の30%を超えています。

35%を超えることなく推移しており、40%を超える必要はないと経営判断をしている可能性があるかも。そのため自己資本比率に対する経営陣の意識を知る必要がありそうだね。
営業活動CF(営業キャッシュフロー)
営業活動CFとは、本業による収入と支出の差額を指します。投資CFや財務CFを含まないため、本業で利益が出ているのかを確認することができます。
数値から読み取る営業CF
10年間赤字なし
10年間で約1.93倍に成長。
三菱商事の2012年から2022年の営業CF推移はグラフのようになっています。
10年連続で黒字です。10年間で営業CF増加5回、減少5回であり、2012年と2023年を比較すると約1.93倍に成長。2012年2013年は連続で営業CFが減少しましたが、2015年に前年比約+110%を記録しています。2016年2017年は再び連続で減少するも、2020年~2022年は3年連続で増加しています。
営業CFの評価
POINT!
総合評価:△
(毎年黒字:◎ / 長期的に増加:×)
投資判断基準である「毎年黒字」に関しては◎と評価します。過去10年間で赤字は一度もなく本業で利益を出し続けています。もう1つの投資判断基準である「長期的に増加」に関しては×と判断します。過去10年間で4回の減少(減少幅は4回とも10%超)を記録していることが理由です。2020年以降は順調な推移も10年間で見ると増減が激しくなっています。
現金等
現金等とは、現金や換金性の高い資産をどれだけ持っているのかを表す指標です。現金等が前年度と比較して増加していれば、経営状態が良いと判断できます。
数値から読み取る現金等
10年間で増加5回、減少4回。
10年間で約1.25倍に成長。
三菱商事の2012年から2022年の現金等推移はグラフのようになっています。
10年間で増加5回、減少5回です。10年間で現金等保有額は1.25倍に成長しました。2014年に約1.5%の減少し、2016年~2018年の3年間は前年比10%以上の減少が続きました。2021年は表には現れないほど小さな減少を記録しています。(参照:三菱商事2021年3月期決算短信)
現金等の評価
POINT!
安定して増加:×
投資判断基準である「現金等が安定して増加」に関しては△と評価します。3年連続で減少を記録していることが最大の理由です。2016年~2018年にかけて3年連続で10%以上の減少を記録していることも評価要因の1つです。
まとめ
今回の三菱商事は、
- 配当利回り:約3.57%
- 増配回数・減配回数:×
- 売上高:×
- EPS:○
- 営業利益率:×
- 自己資本比率:△
- 営業活動CF:△
- 現金等:×
という結果。
三菱商事は、総合2点で「購入を見送り」。
三菱商事の不安材料として「配当利回りが基準未満」「10年間で減配あり」「売上高の安定性・成長性」「営業利益率の不安定さ」などがあります。投資を検討するのであれば、「商社である以上、景気や為替によって売上やEPSに大幅な影響が出ることはある程度仕方ない」と割り切ることが必要です。
今回の点数ですが、商社のビジネスモデルとパンダの判断基準が合わなかった可能性があります。
商社株は景気敏感株であり増減があることは当たり前ですが、パンダの判断指標は安定性を求めており、景気敏感株との相性の悪さは否めません。今後、判断基準の見直しを予定しており、三菱商事の株については再度評価する必要性を感じています。
2023年は2022年から増配して1株あたり155円の配当を予想しており、2012年と2023年の配当金を比較すると2.31倍に成長しそうです。