損害保険を傘下に持つ大手!超高配当、”SOMPO HD”

本日は、高配当株の中でも人気の高いSOMPO HDについて8つの要素を用いて調査していきます。
着目する「8つの要素」とは?
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配当利回り
株式の購入金額に対して年間で受け取ることのできる配当金を表す数値 - 増配回数・減配回数
増配とは前年と比較して配当金が増えることであり、減配とは前年と比較して配当金が減ること - 売上高
企業が商品やサービスを提供して得られる売上合計金額 - EPS
1株あたり純利益 - 営業利益率
本業がどれくらい効率的に利益を出しているのか知るための指標 - 自己資本比率
企業の持つ総資本のうち純資産が占める割合 - 営業活動CF
本業による収入と支出の差額 - 現金等
現金や換金性の高い資産をどれだけ持っているのかを表す指標
※本記事のデータは、IR BANKを参照しております。
※本記事は情報提供を目的としており、投資を推奨する意図はございません。投資判断はご自身でお願いいたします。
SOMPO HDの評価
まずはSOMPO HDの評価!
SOMPO HDは総合18点で「購入を検討」と評価します。
SOMPO HDは「配当利回り5%以上」「ソルベンシーマージン比率773%」など投資判断の指標を大幅に上回る指標がありました。一方で「減配回数5回」「営業活動CF赤字あり」など投資をする上で懸念材料もあります。
配当利回り
配当利回りとは、株式の購入金額に対して年間で受け取ることのできる配当金を表す数値であり、「配当利回り=年間配当金/株式購入金額*100」という式で表されます。
2022年12月1日時点、SOMPO HDの予想配当利回りは、約5.32%です。
※2023年予想配当金額300円、2022年12月1日終値5,634円で計算しています。
高配当株の基準とされる税引前配当利回り3.75%(税引後配当利回り3.00%)を上回る水準になっています。配当利回り5.32%は100万円を投資していれば、税引前で約53,200円の配当金を得られる計算です。
基本的に税引前配当利回り3.75%(税引後配当利回り3.00%)を目安に投資判断をしており、SOMPO HDの配当利回りは十分に基準を満たしています。
増配回数・減配回数
増配とは前年と比較して配当金が増えることであり、減配とは前年と比較して配当金が減ることを指します。
数値から読み取る増配・減配
10年間で増配回数5回、減配5回。
具体的なSOMPO HDの2012年から2022年の配当金推移はグラフのようになっています。
2012年~2022年の10年間で増配回数5回、減配5回です。
2023年は2022年から増配して1株あたり300円の配当を予想しています。2012年と2023年の配当金を比較すると1.36倍に成長しています。10年間で増配・減配を繰り返しており、順調に成長しているわけではありません。
増配・減配の評価
POINT!
総合評価:×
(10年間での減配実績なし:× / 恐慌時の安定配当実績:-)
投資の判断基準の1つである「10年間減配なし」に関しては×と評価しました。10年で5回の減配実績があり、今後も減配のリスクがあると判断したことが理由です。
もう1つの指標である「恐慌時の安定配当実績」に関しては情報がなく判断できません。SOMPO HDは2011年3月が第1期決算であり、リーマンショック時の会社情報は存在しないためです。
売上高
売上高とは、企業が商品やサービスを提供して得られる売上合計金額。営業収益や収益などの呼ばれ方をしている場合もあるが、それらは全て売上高のことを指します。
数値から読み取る売上高
10年間で増加8回、減少1回
10年間で約2.42倍。
SOMPO HDの2012年から2022年の売上高推移はグラフのようになっています。
売上高は10年間で増加8回、減少2回です。
表では読み取れませんが、2017年はわずかに減少も翌2018年に過去最高を更新しています。2019年も売上高減少を記録しましたが、2年後の2021年には過去最高を更新しました。
売上高1兆円を超える規模でありながら、10年間で1.69倍の売上高を記録しており、ほぼ毎年売上を伸ばし続けています。
売上高の評価
POINT!
総合評価:○
(売上高の安定性:◎ / 売上高の成長性:○)
投資判断基準である「売上の安定性」に関しては◎と評価しました。過去10年で8回売上が増加しており、5%以上の売上減少は1度もないため◎の評価です。もう1つの投資判断基準「売上の成長性」に関しては○と評価しました。10年間で売上は1.69倍となっており、2年連続での売上減少がないことが理由です。
EPS
EPSとは、1株あたり純利益のことを指しており、「当期純利益/発行済株式数」という式で表されます。EPSが右肩上がりであれば、それだけでも会社経営としては100点だと言われることもある重要指標です。
※当期純利益とは、企業が1年間を通してあげた収益から人件費や販管費、税金など全ての費用を差し引いた利益のことです。
数値から読み取るEPS
10年間で増加8回、減少2回。
2013年と比較して5.67倍へと成長。
SOMPO HDの2012年から2021年のEPS推移はグラフのようになっています。
EPSは10年間で8回、減少2回です。2013年と2022年で比較すると5.67倍へと成長しています。
※通常2012年と2022年を比較するが、2012年が赤字のため今回は2013年と比較。
2年連続での減少は1度もありませんが、減少幅は10%以上と大幅な減少です。2018年に1度目の減少を記録してから2021年までは過去最高を更新できず、2022年に5年ぶりの過去最高を記録しました。
EPSの評価
EPSの成長性:×
投資判断の基準である「EPSの成長性」に関しては×と評価します。2年連続での減少はありませんでしたが、2017年の過去最高更新までに5年を要しており成長性が高いとは評価できません。

積極的な事業投資を行うことでEPSが減少している可能性があるため、EPSの減少要因については調べる必要がありそうかも…
営業利益率
営業利益率は、本業がどれくらい効率的に利益を出しているのか知るための指標であり、「営業利益/売上」という式で示すことができます。※営業利益は、売上から売上原価や販管費などを差し引いた金額です。
数値から見る営業利益率
過去10年で最大9.5%、最低-1.32%
SOMPO HDの2012年から2022年の経常利益率推移はグラフのようになっています。
※通常は営業利益率で判断していますが、SOMPOHDの営業利益が公開されていないため、経常利益率で判断します。
経常利益率は10年間で増加7回、減少3回です。
2012年は経常収益が赤字。2013年、2014年、2018年は経常収益5%未満です。2015年に大幅な改善が見られ3年間は7.5%以上での順調な推移を見せました。2018年は大幅に悪化し、再び5%未満へ転落しています。
その後持ち直しており、現在は7.5%を超える水準です。10年間の平均平常利益率は6.13%で5%を超えています。
営業利益率の評価
POINT!
総合評価:△
(営業利益率5%以上:○ / 営業利益率の成長性:×)
投資判断基準の「営業利益率5%以上」は○と評価します。2012年は赤字、計上利益率が5%未満の年(2013年,2014年,2018年)もありますが、現在7.5%以上かつ過去10年の平均が5%を超えるため○と評価しました。
もう1つの投資判断基準である「営業利益率の成長性」に関しては×と評価します。過去10年で営業利益率減少が3回あることに加え、過去最高を更新できていないため、成長性があるとは言えないことが理由です。
営業利益率の成長性に関しては×評価ですが、すでに営業利益率が高い水準にあるため総合評価は△と判断します。
自己資本比率
自己資本比率とは、企業の持つ総資本のうち純資産が占める割合のことを指します。一般的には自己資本比率が高ければ高いほど会社が潰れにくいと考えられています。
例えば総資本100万円の企業の自己資本が100万円であれば、自己資本比率は100%です。総資本100万円の企業の自己資本が50万円、借入金額が50万円の場合は自己資本比率50%です。
数値から読み取る自己資本比率
10年間で増加5回、減少5回
ソルベンシーマージン比率は773%
SOMPO HDの2012年から2022年の自己資本比率はグラフのようになっています。
自己資本比率は10年間で増加5回、減少5回です。
2012年~2015年は自己資本比率が徐々に増加し、2015年には20%を超えました。その後は増減を繰り返しており、2022年も過去最高の20%を超えていません。2022年の自己資本比率は14.8%です。
自己資本比率の評価
POINT!
ソルベンシーマージン比率:◎
損害保険会社はビジネスモデルの関係上、自己資本比率が低くなります。そのため通常の投資判断基準である「自己資本比率40%以上」に変わり、「ソルベンシーマージン比率200%以上」を用いて評価します。「ソルベンシーマージン比率200%以上」に関しては◎と評価します。2022年3月末のソルベンシーマージン比率を掲載した資料によれば、連結で773%と基準の200%を大きく上回ります。
営業活動CF(営業キャッシュフロー)
営業活動CFとは、本業による収入と支出の差額を指します。投資CFや財務CFを含まないため、本業で利益が出ているのかを確認することができます。
数値から読み取る営業CF
10年間で3回赤字を記録
SOMPO HDの2012年から2022年の営業CF推移はグラフのようになっています。
2012年~2022年の10年で3回赤字を記録しています。10年間で営業CF増加7回、減少3回です。2014年に黒字転換して以降、2018年まで5年連続で黒字を記録していましたが、2019年に再び赤字に転落しました。2021年には前年比+100%超の大幅増を達成しています。
営業CFの評価
POINT!
総合評価:×
(毎年黒字:× / 長期的に増加:×)
投資判断基準である「毎年黒字」に関しては×と評価します。過去10年間で3度赤字があります。もう1つの投資判断基準である「長期的に増加」に関しても×と判断します。過去10年間で3回以上、営業利益が減少しており長期的に増加しているとは言えません。

2020年、2021年は前年比で大幅な増加を記録しているため、今後は安定して本業で稼ぎ出せるようになることを期待しています。
現金等
現金等とは、現金や換金性の高い資産をどれだけ持っているのかを表す指標です。現金等が前年度と比較して増加していれば、経営状態が良いと判断できます。
数値から読み取る現金等
10年間で増加8回、減少2回
10年間で約3.63倍に成長。
SOMPO HDの2012年から2022年の現金等推移はグラフのようになっています。
10年間で増加8回、減少2回です。
2016年の減少幅は1%未満、2020年の減少幅は5%未満と比較的小幅な減少です。それに対して増加は2013年の65%超を筆頭に2桁以上増加した年が5年(2013年,2015年,2017年,2018年2021年)もあり、現金等は10年前と比較して3.63倍に成長しています。
現金等の評価
POINT!
安定して増加:○
投資判断基準である「現金等が安定して増加」に関しては○と評価します。10年間で2回の減少はありますが、5%以上の減少はありません。また、2年連続での減少も記録していないため○と評価しました。
まとめ
今回のSOMPO HDは、
- 配当利回り:約5.32%
- 増配回数・減配回数:×
- 売上高:○
- EPS:○
- 営業利益率:△
- 自己資本比率:◎
- 営業活動CF:×
- 現金等:○
という結果でした。
SOMPO HDは総合18点で「購入を検討」と評価します。
SOMPO HDは「配当利回り5%以上」「ソルベンシーマージン比率773%」など投資判断の指標を大幅に上回る指標がありました。一方で「減配回数5回」「営業活動CF赤字あり」など投資をする上で懸念材料もあります。
10年間で5回の減配実績があり、配当金を目的とした投資には向かない印象だね…